社長は電子部品の業界事情に非常に詳しいのでコストが想定できるのです。
さらにその後、ある会合でソニーの関係者からもそれを認める話を聞きました。
なぜ原価を割る低価格で出したのか、という理由を次のように言っていました。
「このCD新製品でソニーが少々損をしても、広告費と考えたら安いものだ」
・・・まさしくその作戦通りになりました。
その場では、他の人からまた別のうがった見方も出ました。
それは、ソニー自身は損をしても、ディスクを生産、販売するCBS・ソニーがもうかればよいのだろうというのでした。
その後の大変なCDブームの到来で、ソニーがプレーヤー生産で損をしているはずはないのですが、CBS・ソニーも増産に次ぐ増産で、非常に潤っているに違いないでしょう。
いまディスクの国内出荷金額は、プレーヤーの出荷金額とほぼ同じですが、長期的にはディスクの方が大きな額になるのは確かでしょう。
4、5万円のプレーヤーを購入して後、3200円のティスクを十数枚買えば、支払うお金の額は並びます。
10数枚程度でディスク購入をやめてしまう人はほとんどいないと思われるので、ディスクの方に余計にお金を使うことになるのです。
当時大人気だったファミコンの場合は、さらに顕著です。
1万4800円のプレーヤーに対して、5000円前後のソフトが1台につき7、8個売れているので、ソフトはハードの2・5倍の出荷額となっているのです。
・・・これからはハードよりもソフトの方が収益が大きいというビジネスが次々に登場してくるでしょう。